ジャックと豆の記

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育児日記-2018年4月ダイジェスト-

 4月の育児日記ダイジェスト版。

 

2018/04/02

 前日の夜、突然右胸にしこりができる。胸が石のように硬くなるだけでなく、鈍い痛みも走るようになったので慌てる。翌朝最寄の産婦人科に駆け込み、母乳マッサージでしこり(=母乳の詰まり)を除去してもらう。が、なかなか栓が抜けず(乳栓という脂肪粒が乳腺を塞いでいたらしい)。助産師さんが数十分の格闘の末、ついに栓が抜けた瞬間、ピューっと詰まっていた母乳が天井まで飛んだのには驚いた。まるで水芸のようだった。

 

 詰まりは取れたものの、すでに乳腺の炎症が始まっていたらしく、その日の午後から熱が出た。恐れていた乳腺炎に、ついになってしまったのだ。体温は、38℃まで行かない程度と高くはないが、猛烈にだるい。そして、乳腺炎の治療法は「赤ちゃんに過剰な母乳を飲んで除去してもらうこと」。。。炎症が起きていようと、24時間母乳は生産されている。つまり、どれだけ熱があろうと倦怠感に苦しもうと、赤ちゃんに授乳し続けなければ治らないのだ!今まで、体調が悪い時はひたすら寝ていれば良かったけれど、今回はその選択肢が取れない。これは辛かった。

 

 幸い、頻回授乳を頑張ったおかげで次の日の午前中には熱が下がり始め、何とか床を払うことが出来た。この頃は実家に居て、家事も子供の世話も人に任せることが出来たが、自宅ではそうはいかない。育児の洗礼を受けた気分だった。

 

 だが、この日を境に乳腺の状態が不安定になり、しこりと痛み、そして絶え間ない寒気に悩まされることとなる。。。

 

2018/04/08

 相変わらず胸の状態はよくないが、ついに実家からアパートのあるK市へ戻る日を迎える。K市までは約1000km、飛行機で1時間半程度の距離だが生後2ヶ月の赤子を飛行機という絶対に出られない空間に閉じ込めて飛ぶ勇気はなかったので、新幹線で移動する事にする。新幹線だと直行で5時間はかかるため、途中で中部地方にある夫の実家に一泊し、一度の移動時間は2時間半程度に抑える作戦である。

 

 子供連れではじめて乗る新幹線、さらには乳腺炎気味の体を抱えての乗車は不安だった。ただ、新幹線には授乳に使える「多目的室」があり、車掌やスタッフに声かけをすれば自由に使わせてもらうことが出来る。幸い、今回の移動では他に使う客もいなかったためゆったりと授乳する事ができた。春の景色を眺めながらの授乳はなかなかオツだった。

 

2018/04/09

 無事に新幹線移動を完遂し、いよいよ家族三人での生活がスタート。息子氏は疲れたのかよく寝てくれた。

 

2018/04/11

 大移動の疲れが出たのか、乳腺炎が再発。ただし、痛みとしこりがあるだけで熱はなし。K市でのかかりつけの産婦人科に電話したところ、今年の二月に分娩を取りやめた関係で常駐の助産師がいなくなってしまい、対応できないとのこと。過疎化と医師の病気により、この産婦人科も分娩は扱えなくなってしまった。地方都市の悲哀である。苦肉の策で、少し遠い産婦人科に泣きつく。これが大当たり。実家付近の母乳外来よりはるかに科学的、かつ効果的な施術と治療法を教えてもらえる。思っていた通り、乳腺炎には食事制限は必要なく、授乳間隔が空くことが何よりものリスク因子とのこと。新幹線での移動で、授乳間隔が空いてしまったことが再発リスクを高めたようだ。そして、乳腺が活発な時期(授乳を始めたばかりの時期)はどう頑張っても乳腺炎になるときはなってしまうらしい。。。

 葛根湯の束に加えて、抗菌剤と授乳中でも飲める鎮痛剤をもらう。地元で心強い味方を見つけることができ、精神的に救われる。

 

2018/04/27

 母乳外来の受診から二週間、胸の状態は一進一退を繰り返していた。少しでも気を抜けばすぐにしこりができる上に、微熱がずっと続く。体調以上にメンタルがやられ気味だったが、そうこうするうちに何とか産後100日を超える。産後検索魔になった際に、どこで見たのか「母乳育児は軌道に乗るまで100日かかる」という言葉を覚えていたが、この言葉は本当だった。100日を超えたあたりからようやく授乳の痛みが軽減され始め、120日を超えてからは母乳トラブルはほぼなくなった。あれほどひどかった乳口炎も、もうない。なんとも苦しい日々だったが、乗り越えられて良かった。。。