ジャックと豆の記

妊娠と育児、35週での早産に関する情報など

妊娠と育児に関するブログ

育児日記 2018/07/10-2018/07/16

2018/07/10

 午前中、息子氏のおむつを替えていたら、便の中に少量の血が混じっているのを発見。粘り気のある血が、筆で一筋なぞった程度出ていた。機嫌も悪くなかなか泣き止まないため、慌てて小児科に駆け込む。

 問診と計測をしたところ、熱はなく、吐き気や腹痛の様子もない。ちなみに苦痛を言葉で表現できない赤ちゃんだが、腹痛がある場合は、泣いている時に顔色が白くなるらしい。

 下血があったことを踏まえて、体内にどの程度血があるかを調べるために血液検査をすることになった。そけい部からシリンダー1本分の血を抜かれ、息子氏はわんわん泣いた。が、針を抜かれた途端に泣き止んだ。強い子である。

 血液検査の結果は翌日わかるとのことで、一旦は帰宅。その後、一度だけ同程度の下血があったものの、息子氏の機嫌も良く、食欲もあったので安心する。

 

2018/07/11

 血液検査の結果を聞きに再度小児科へ。アレルギー反応や細菌性出血ではないことを教えられた上で、息子氏が貧血であることを告げられる。

 このあたりの顛末は下記の記事に書いた。

 

tellurium52.hatenadiary.jp

 

 貧血治療薬の「インクレミンシロップ5%」をもらって帰宅。てっきり「検査の結果、問題ありません」とだけ聞かされるだろうと楽観していたため、かなりの軽装備で小児科へ行ってしまった。こんな日に限ってお薬手帳を忘れたことを後悔した。それにしても、お薬手帳はそろそろ紙媒体じゃなくアプリ化してほしい。。。

 

2018/07/12

 スポイトで貧血の薬を与えてみるも、器用に舌を使って出されてしまい、なかなか飲ませることができない。貧血は続くと発達に遅れが出る、というネット情報を読んでしまい、ますます落ち込む。

 

2018/07/13

 息子氏、生後6ヶ月!ハーフバースデーだ!元の予定では写真を撮ったりして祝おうと思っていたが、息子氏の貧血が心配で祝い事をする気持ちにはなれなかった。

 午前中に必達の仕事があったので済ませ、その後小児科へ。火曜日以降、下血は観測しておらず、熱もないし苦痛を感じている様子もないことを伝えると、「下血についてはとりあえず安心してOK。当面、貧血の治療をします。離乳食は再開すること」と指示を受ける。

 息子氏がシロップを飲んでくれないことを伝えると、

 

  • スポイトで一滴ずつ地道に飲ませる。(相当時間がかかる)
  • 顆粒の薬に切り替えて、頬になすりつける

 上記の方法で何とか飲ませるように、と言われた。とにかく薬を飲んでもらわないことには話が始まらない。頑張る。

 

2018/07/14

 火曜日から中止していた離乳食を再開する。10倍粥を裏ごしした、濃い重湯みたいなものをスプーンに入れて食べさせてみる。。。が、全く興味なし。何とか口に入れても、すぐに口から流れ出てしまう。10倍粥自体、乾いたお米から作ると結構な手間がかかるので、全然食べてもらえないと凹む。

 

 最初は炊飯器のおかゆモードで10倍粥を作ったが、時間がかなりかかる&作ったところでほとんど食べてもらえないので、下記の方法を考えた。

 

  1. 大人が食べるためのご飯を炊いたときに、大さじ1杯ずつご飯をすくって冷凍しておく
  2. 離乳食を食べさせる時間の30分前に冷凍ご飯を用意する
  3. 大さじ1杯 = 15ccなので、10倍の水(150cc)が粥を作るのに必要な水である
  4. 冷凍ご飯を10倍の水で15-20分ほど 煮る
  5. 出来たおかゆを裏ごし器で漉してクリーム状にする(サラサラのスープ状ではなく、ぽってりしたクリーム状にするのがコツ)

 

 支えればかろうじて座れる程度の息子氏。ベビー椅子を用意しておらず、大人の膝の上に乗せて食べさせるのは、予想以上に難しかった。離乳食はひとつの関門だと聞いていたが、納得である。

 

2018/07/15 

 相変わらず貧血治療のシロップを拒否する息子氏。しかし、シロップ自体が嫌いなわけではなく、サラサラした異物を口に突っ込まれるのが嫌なようだ。自分の指や人の指を口に持って行ってはしきりにしゃぶっているので、思い立ってシロップを指につけてしゃぶらせてみたところ、抵抗なくシロップを飲み込んでくれた。これで貧血治療に光が見えた!

 また、息子氏の貧血に関連するわけではないが、私もなんとなく身体&精神の不調を感じていたので安い鉄剤サプリを飲むことにした。これが大当たり

 

DHC ヘム鉄 徳用90日分

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 最近、暑さも相まって一日中体がだるく、すぐに疲れてしまって家事も育児も億劫になっていた。本当はどちらもきちんとやりたいのに体力がなくて出来ないのはストレスがたまる。ストレスが高じてどんどん気分が落ち込んでしまい、さらに息子氏の貧血発覚が精神状態の悪化に拍車をかけた。遅れてきた産後うつかな?と本気で疑っていた。

 それが、鉄剤サプリを飲み始めて、全くと言っていいほど症状がなくなったのである。体のだるさ・疲れやすさが改善されただけで、こうも精神状態が変わるものか!鉄剤サプリを飲んで鉄分を補給しただけで、また余裕を持って育児に向かうことができる。どうやら息子氏だけでなく、私も貧血になっていたようだ。母乳は血液から作られていることを考えれば、授乳は毎日相当量の血を献血しているような状態であるわけで、そりゃ貧血にもなるわ。。。と納得。

 

 ちなみに鉄剤サプリで鉄分を補給し始めて、なくなった症状は下記の通り。

 

  • 嗜好の異常。やたらと甘いもの、とりわけチョコレートが食べたくなり、四六時中お菓子を食べるような生活になる。もともと甘いものは好きだったが、好きで食べるというより「食べさせられている」感覚だった。食べても美味しくないし、食費もかさむし、何より健康に良くない。授乳生活は健康的な食生活を送りたい、という意図に反して甘いものばかり食べてしまい、ひどい自己嫌悪に陥る。
  • 慢性的な体のだるさ。朝目覚めた時から体が重く、何をするにも億劫に感じる。当然、家事・育児ははかどらなくなる。
  • 気分の異常な落ち込み。現実に対して、明らかに誤った被害者意識のようなものが膨らんでしまい、手がつけられなくなる。確かに育児はハードだし、のんべんだらりと暮らしているわけではないが、この被害者意識は明らかに道理に合わない。そして、おかしな考えであると自分でわかっているのに、頭から振り払うことがどうしてもできない。こうなると、育児は全然楽しくなくなってしまう。この症状が一番辛かった。

 

 かなりひどい症状が出ていたにも関わらず、自分が貧血であることなど、全く思い当たりもしなかった。妊娠するまで、私は年に2回必ず献血しており、30年近く一度も血液検査で貧血を指摘されたことがなかったのである。妊娠してからも貧血はなかったので(血圧も血糖も異常なし、それでも早産した)、自分に貧血など一生関係ない、と思い込んでいた。今回の件で、思った以上に自分のことがわかっていないし、自分が不幸だと息子氏に迷惑がかかる、ということを痛感した。息子氏のためにも、自分の健康には気を使わねばならない。

 

2018/07/16

 貧血治療薬は何とかコンスタントに飲ませられるようになったものの、やはり「重度の貧血が続くと発達に遅れが出る」という情報が気になって仕方がない。息子氏は早産で生まれ、そもそも体内の貯蔵鉄が少ない上に、体を大きく成長させるに当たって正期産の赤ちゃんより多くの鉄を必要としている。そして、鉄の含有量が少ない母乳育児(ただし、母乳に含まれる鉄分はミルクに比べて吸収率が高いため、母乳育児が貧血の原因ではない)と、貧血になるための条件が揃っていた。しかし、生まれた病院(NICUがある市民病院だった)での血液検査をパスし、その後は地元の小児科へ引き継がれたため、貧血に対するフォローが何もなかったのだ。

 すでに、息子氏は長いこと貧血であり、私はそれに気づかず悪影響を与え続けていたのでは。。。と、不安と後悔ばかりが募っていった。

 

 この頃、赤ちゃんの貧血について、有力な情報を見つけた。

www.mcfh.or.jp

 母子衛生研究会によるQ&Aで、栄養不足(特に鉄欠乏性貧血)のもたらす症状と、その回復について書かれている。

 

1歳くらいで鉄欠乏性貧血が続くと発達が遅れるという論文もたくさん出ていますが、ここで論じられる遅れは目に見えるような遅れではなく、詳しい検査をしてやっとわかる程度の遅れです。また、栄養状態が戻ると遅れも改善することがわかっています。 

 

 母子衛生研究会は、科学的エビデンスに基づいた情報提供を行っている機関で、この「赤ちゃん&子育てインフォ」の回答における知見の正確さは、凡百のサイトをはるかに凌ぐ。「栄養状態が戻ると発達の遅れも改善する = 鉄欠乏性貧血が改善されれば発達に影響はない」と考えてよいのだろう。そして生後6ヶ月現在、息子氏は身長体重・発達ともに何も遅れていない。この回答は大きな安心材料となった。 

 

 赤ちゃんの貧血は自覚症状がないため、先の乳児健診で顔色の悪さなどを指摘されて発覚することが多いという。ある意味、生後6ヶ月の現時点で息子氏の貧血が発覚したのは神がかり的なタイミングだったのだ。